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2025.12.17

【第23回】管理会計を導入しているか?

はじめに

経営をしていると、日々さまざまな数字に触れます。
売上、利益、経費、資金繰り——。
しかし、その数字は本当に経営判断に使える形になっているでしょうか。

その問いに対する答えが、管理会計を導入しているかどうかです。


■会計には3つの種類がある

まず前提として、会計には大きく次の3つがあります。

  • 制度会計(税務会計)
  • 財務会計
  • 管理会計

これらは似ているようで、役割も目的も大きく異なります。


■制度会計・財務会計・管理会計の違い

制度会計・財務会計・管理会計は、次のような点で明確に区別されます。

  • 目的
     制度会計・財務会計:外部への報告
     管理会計:内部の意思決定・経営管理
  • 対象者
     制度会計・財務会計:税務署、金融機関、株主
     管理会計:経営者、幹部、管理者
  • ルール
     制度会計・財務会計:法律・会計基準に準拠
     管理会計:自社で自由に設計可能
  • 情報の粒度
     制度会計・財務会計:全社をひとつの塊として把握
     管理会計:部門別、製品別、顧客別など細分化

制度会計や財務会計は、会社を運営するうえで避けて通れない会計です。
一方で、それだけでは「経営にどう活かすか」という視点が不足しがちです。


■経営に真に役立つのが「管理会計」

管理会計とは、
経営の意思決定に使うことを目的とした会計です。

  • どの部門が利益を生んでいるのか
  • どの製品・サービスが稼ぎ頭なのか
  • どこに経営資源を集中すべきか

こうした問いに答えるために、
部門別・製品別の売上や利益を見える化します。

売上や利益を「結果」として眺めるのではなく、
「次にどう動くか」を判断する材料に変える
それが管理会計の本質です。


■管理会計は“後付け”では機能しない

管理会計は、数字をあとから加工して作るものではありません。
本来は、管理会計を意識して会計システムそのものを設計するべきです。

  • 勘定科目の設計
  • 部門コード・製品コードの設定
  • 原価や共通費の考え方

これらを最初から意識しておかなければ、
「見たい数字が見られない」「判断に使えない数字」になってしまいます。


■月次決算 × 管理会計が経営を加速させる

管理会計は、月次決算とセットで初めて真価を発揮します。

月次で数字を締め、
部門別・製品別の損益をタイムリーに把握し、
その数字をもとに次の一手を打つ。

この積み重ねが、
経営を「感覚」から「再現性のある判断」へと進化させます。


■チェックポイント

✅ 制度会計・財務会計・管理会計の違いを理解しているか?
✅ 経営判断に使える形で数字が見える化されているか?
✅ 部門別・製品別の売上や利益を把握できているか?
✅ 管理会計を意識した会計システム設計になっているか?
✅ 月次決算を通じて、タイムリーな意思決定ができているか?


■管理会計は「未来のための会計」

制度会計や財務会計は、
過去を正しく締めるための会計です。

管理会計は、
未来を正しく選ぶための会計です。

経営者が数字を見て、迷わず意思決定できる状態。
それを支えるのが、管理会計という考え方です。


更なる熱量を。
税理士事務所WATT 代表税理士 井深悠人


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