WATT Tax & Accounting Firm

SCROLL

2026.03.04

【第33回】利益計画と資金計画を連動できているか?

はじめに

経営において「黒字を出すこと」は非常に重要です。
しかし、それ以上に重要なのは、資金がショートしないように経営することです。

会社は赤字でもすぐに倒産するわけではありません。
しかし、資金が尽きた瞬間に事業は止まります。

だからこそ、利益を生み出す計画と、資金を守る計画。
この2つを同時に考える必要があります。


■利益計画とは何か

利益計画とは、
売上・原価・経費を踏まえて、

  • どれくらい売上を上げるのか
  • どれくらい利益を残すのか

を設計する計画です。

会社の成長や投資、将来の安定のためには、継続して利益を生み出す体制が不可欠です。


■資金計画とは何か

一方で資金計画とは、実際のお金の出入りを管理する計画です。

例えば、

  • 売掛金の回収タイミング
  • 仕入代金の支払タイミング
  • 設備投資
  • 借入金の返済

こうしたキャッシュの動きを踏まえ、資金が不足しないように管理する計画です。


■利益が出ても資金が減ることはある

利益計画だけを見ていると、資金の問題を見落としてしまうことがあります。

例えば、

  • 売上が増えて売掛金が増える
  • 在庫を増やす
  • 設備投資を行う
  • 借入金を返済する

こうした場合、利益が出ていても資金は減少します。

このギャップを理解していないと、黒字倒産につながるリスクがあります。


■利益計画と資金計画はセットで考える

理想的な経営は、

  • 利益計画(PL)
  • 資金計画(キャッシュ)

この2つを連動させて考えることです。

例えば、

  • 売上を増やすと資金はどう動くか
  • 投資をすると資金繰りはどう変わるか
  • 借入と返済のバランスは適切か

こうした視点を持つことで、より安全で持続的な経営が可能になります。


■見える化がすべての出発点

利益計画と資金計画を連動させるためには、数字の見える化が不可欠です。

  • 月次決算
  • 資金繰り表
  • 予実管理

これらを整備することで、会社の状態をリアルタイムに把握することができます。


■月次ベースでメンテナンスする

計画は作って終わりではありません。

  • 売上は計画通りか
  • 利益は確保できているか
  • 資金繰りに問題はないか

これらを最低でも月次ベースで確認し、必要に応じて修正していくことが重要です。

経営とは、計画と実行と修正の繰り返しです。


■チェックポイント

✅ 利益計画を策定しているか?
✅ 資金計画(資金繰り表)を作成しているか?
✅ 利益計画と資金計画を連動させているか?
✅ 月次ベースで計画の進捗を確認しているか?
✅ 数字を見える化して経営判断しているか?


■利益と資金、両方を見る経営へ

利益だけを見る経営では不十分です。
資金だけを見る経営でも不十分です。

利益計画と資金計画を連動させて経営すること。

それが、黒字倒産を防ぎ、持続的に成長する会社の条件です。


更なる熱量を。
税理士事務所WATT 代表税理士 井深悠人


関連記事


関連タグ