WATT Tax & Accounting Firm

SCROLL

2026.01.21

【第27回】補助金や助成金を把握・活用できているか?

はじめに

事業を成長させていくためには、
銀行融資の活用が重要であることは間違いありません。

しかし一方で、返済不要の資金を活用できる制度があるにもかかわらず、
それを使わないのは、経営上あまりにももったいない選択です。

それが、補助金・助成金です。


■補助金・助成金は「真水の資金」

補助金や助成金の最大の特徴は、
原則として返済が不要であることです。

つまり、

  • 借金ではない
  • キャッシュフローを圧迫しない
  • 財務体質を悪化させない

という、経営にとって極めて優秀な資金です。
銀行融資と並行して、活用しない理由はありません。


■最大の壁は「情報収集」

一方で、補助金・助成金には大きな課題があります。
それが、情報の分かりにくさです。

  • 国・自治体・省庁ごとに制度が乱立している
  • 募集期間が短い
  • 要件が細かく、毎年変わる

そのため、日々の業務に追われる中で
すべてを自力で把握するのは現実的に困難です。

だからこそ、
顧問契約の中で補助金・助成金情報を定期的に提供するという取り組みには、大きな価値があります。


■申請は「手間」と「判断」の連続

補助金・助成金の申請は、決して簡単ではありません。

  • 事業計画書の作成
  • 数値計画の整理
  • 事業の目的・意義の言語化
  • 実績報告・事後管理

時間も労力もかかります。
そのため、

  • 専門家に有償で依頼する
  • 自力でチャレンジする

どちらの選択もあり得ます。


■専門家に依頼するという「投資判断」

個人的な考えとしては、
専門家に費用を支払っても、それ以上の補助金を受給できるのであれば、
それは“費用”ではなく“投資”
です。

  • 自社の時間を節約できる
  • 採択率が上がる
  • 本業に集中できる

結果として、
投資対効果が非常に高いケースが多いのが補助金支援の特徴です。


■自力申請にも、大きな価値がある

一方で、自力で補助金・助成金にチャレンジすることにも、
明確なメリットがあります。

  • 自社の経営状況を客観的に見直せる
  • 課題や弱点が整理される
  • 今後の取り組みの方向性が明確になる

事業計画を書こうとすると、
「本当にやるべきことは何か?」
「この投資は意味があるのか?」
と、自社と真正面から向き合うことになります。

この意味で、自力申請は“経営の棚卸し”として非常に有意義です。


■補助金・助成金は「戦略的に使うもの」

補助金・助成金は、
「もらえたらラッキー」なものではありません。

  • どのタイミングで
  • どの事業に
  • どの制度を使うか

を考え、経営戦略の一部として組み込むべき資金です。

無理に使う必要はありませんが、
「使える場面で、使わない」という判断は、
機会損失になりかねません。


■チェックポイント

✅ 補助金・助成金を“経営資源”として捉えているか?
✅ 情報収集の仕組みを持っているか?
✅ 専門家に依頼するか、自力でやるかの判断ができているか?
✅ 補助金を事業成長のために戦略的に活用できているか?
✅ 申請を通じて、自社の経営を見直す機会を持てているか?


■補助金・助成金は「経営の選択肢を増やす」

補助金・助成金の本質は、
経営の自由度を高めることです。

自己資金だけでも、融資だけでもない、
第三の資金調達手段として、
経営者の選択肢を広げてくれます。

知っているか、知らないか。
活用できるか、できないか。
その差が、数年後の会社の姿を大きく変えます。


更なる熱量を。
税理士事務所WATT 代表税理士 井深悠人


関連記事


関連タグ