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2026.06.19

【第48回】給与体系は納得感があるか?

はじめに

会社経営において、給与は単なる人件費ではありません。

給与体系には、「会社として、どのような働き方を評価したいのか」

という経営者から従業員へのメッセージが込められています。

だからこそ、給与体系は慎重に設計し、継続的に見直していく必要があります。


■給与体系も経営理念の表現である

評価制度が「こう働いてほしい」というメッセージだとすれば、給与体系はそのメッセージを形にしたものです。

例えば、

  • 成果を重視する会社
  • チームワークを重視する会社
  • 挑戦を評価する会社
  • 専門性を評価する会社

それぞれで望ましい給与体系は異なります。

給与体系を見れば、その会社が何を大切にしているのかが見えてくるのです。


■高い給与よりも納得感が重要

経営者が気にしがちなのは、「他社と比べて高いか低いか」という点です。

もちろん市場相場を把握することは重要です。

しかし、それ以上に大切なのは、従業員が納得できる給与体系になっているかということです。

同じ金額であっても、

  • なぜこの金額なのか
  • どうすれば昇給できるのか
  • 何が評価されているのか

が明確であれば、納得感は高まります。

逆に高い給与であっても、不透明であれば不満は生まれます。


■好き嫌いで決まる給与は組織を壊す

給与体系において最も避けるべきなのは、社長や経営陣の気分や好き嫌いで給与が決まることです。

  • よく話す社員だから評価が高い
  • 気が合うから昇給する
  • 声が大きい人が得をする

このような状態では、組織の信頼は失われます。給与の決定基準はできる限り客観的であるべきです。


■給与体系は作って終わりではない

評価制度と同じく、給与体系も一度作れば終わりではありません。

会社を取り巻く環境は常に変化します。

  • 物価の上昇
  • 最低賃金の改定
  • 採用市場の変化
  • 従業員の価値観の変化

こうした変化に合わせて、給与体系も進化させる必要があります。


■給与体系も「育てる」もの

完璧な給与体系は存在しません。

運用してみることで、

  • 想定とのズレ
  • 現場の不満
  • 評価制度との不整合

などが見えてきます。

だからこそ、

  • 定期的に見直す
  • 現場の声を聞く
  • 必要に応じて改善する

という姿勢が重要です。

給与体系もまた、会社と共に育っていくものなのです。


■給与は未来への投資

給与は単なるコストではありません。

社員の生活を支え、モチベーションを高め、成長を促すための投資です。

納得感のある給与体系は、優秀な人材の定着にもつながります。


■チェックポイント

✅ 給与体系の考え方を説明できるか?

✅ 従業員が昇給の基準を理解しているか?

✅ 好き嫌いや感覚で給与が決まっていないか?

✅ 評価制度と給与体系が連動しているか?

✅ 定期的に給与体系を見直しているか?


■納得感が組織を強くする

給与体系において重要なのは、「高い給与」でも「安い給与」でもありません。

納得感のある給与体系であることです。

社員が、「頑張れば評価される」「成長すれば処遇も良くなる」

そう感じられる組織は強くなります。

給与体系は、会社の価値観を映し出す鏡です。

だからこそ、作って終わりではなく、会社の成長に合わせて育て続けていきましょう。


更なる熱量を。
税理士事務所WATT 代表税理士 井深悠人


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