こんにちは!!岐阜市の税理士事務所WATT 代表税理士の井深悠人です。
「売上は伸ばしたい」「利益を増やしたい」——
経営者なら誰しもがそう願います。
しかし、漠然と売上や利益を眺めているだけでは、具体的な打ち手は見えてきません。
大切なのは、売上を細分化して整理することです。
細分化によって、会社がどこで強みを発揮し、どこに課題を抱えているのかが明確になり、次に打つべき有効な手が見えてきます。
■売上を構造的に分解する
売上を「一つの数字」として捉えるのではなく、構造的に分解しましょう。
具体的には、以下の視点があります:
- 事業部門ごと(例:卸事業、EC事業、店舗販売など)
- 商品・サービスごと(例:A商品、B商品、Cサービスなど)
- 単価 × 販売数(売上はこの掛け算で構成される)
- 新規顧客とリピート顧客の比率
- 粗利率(売上から原価を引いた割合)
こうした切り口で分解することで、
「何を伸ばすと売上が増えるのか」「どこを改善すれば利益率が上がるのか」が具体的に見えるようになります。
■粗利率を把握するために「月次棚卸」を
売上を伸ばす以上に重要なのが、粗利率の把握です。
売上が増えていても、原価が膨らんで利益が残らないケースは少なくありません。
粗利率を正しく把握するためには、月次で棚卸を行うことが欠かせません。
在庫数や原価の実態を把握することで、計算上の利益ではなく、実態に基づいた利益を見極めることができます。
■売上の細分化が「打ち手」を導く
売上の細分化は単なる分析作業ではありません。
そこから見えてくるのは、売上・利益を伸ばすための具体的な打ち手です。
- A商品は売れているが粗利率が低い → 値上げや仕入れ交渉が必要
- リピート率が高いサービスに注力すれば、効率的に利益が伸びる
- 新規顧客の獲得数が頭打ちなら、広告戦略を見直すべき
このように、細分化した情報は、経営判断の質を大きく高めます。
■チェックポイント
✅ 売上を事業部門や商品・サービスごとに分解できているか?
✅ 単価と販売数を明確に把握しているか?
✅ 新規顧客とリピート顧客の構成を整理しているか?
✅ 粗利率を把握しているか?(月次棚卸を実施しているか?)
✅ 分析結果を経営者や従業員が理解し、打ち手に反映できているか?
■数字を「意味ある情報」に変える
売上や利益は、ただの数字の羅列ではありません。
細分化して分析することで、数字は「意味ある情報」に変わり、
会社を成長させるための確かな道しるべとなります。
経営者と従業員が同じ視点で売上構造を理解すること。
それが、会社を一段と強くするための基盤となるのです。
更なる熱量を。
税理士事務所WATT 代表税理士 井深悠人