こんにちは。岐阜市の税理士事務所WATT 代表税理士の井深悠人です。
今週より始まりました「会社を強くする100のチェックポイント」、記念すべき第1回のテーマは「経営理念を語れるか?」です。
「なぜこの会社は存在しているのか?」に答えられますか?
経営理念とは、単なるスローガンや社是ではありません。
企業が何のために存在し、どこへ向かい、どういう価値観で経営していくのかを示す、会社の“軸”です。
この「軸」がなければ、経営者にとっては、あらゆる事業活動における判断が揺らぎ、ブレます。
お客様もこの会社の魅力や尖った部分がいまいちわからず、サービスや商品の訴求力が失われます。
働く社員の方々もどのような価値観を大事に・どこに向かって働けばいいのか分からなくなり、組織としての一体感も失われていきます。
経営理念は「Mission」「Vision」「Value」で構成される
経営理念は、一般的に以下の3要素で構成され、それぞれの頭文字を取って「MVV」と呼びます。
要素 | 内容 | 例(WATTの場合) |
---|---|---|
Mission(使命) | 私たちは何のために存在するのか? | 「クライアントの成長と成功を本気で支える」 |
Vision(未来像) | 私たちはどこを目指すのか? | 「日本で一番クライアントを幸せにする」 |
Values(価値観) | 私たちはどのように行動するのか? | 「誠実に、前向きに、情熱をもって」 |
この「MVV」が明文化され、お客様や社員に共有され、日々の判断や行動に根付いている会社は、強いです。
逆に、そもそも理念が明文化されていない、一応理念はあるけど形骸化している会社は、方向性を見失いやすく、強みも発揮しづらく、組織の統率も取りにくくなります。
経営理念が“力”を持つために
まずは、「経営理念を考えたことがない」「なんとなく頭の中にはあるけどアウトプットはしていない」といった経営者の方々は一刻も早く経営理念を掲げましょう。
そして、経理理念はただ掲げるだけでなく、「語れる」状態になっているかが重要です。
- あなた自身が、自分の言葉で語れますか?
- 商品やサービスを通してお客様に理念が伝わっていますか?
- 従業員の方々に経営理念を伝えていますか?
- 会社のあらゆる判断に、経営理念が反映されていますか?
理念とは、“社長の想いの言語化”であり、“会社の文化の土台”です。
「らしさ」を育て、ぶれない強さをもたらしてくれます。
具体的なチェックポイント
✅ 経営理念(MVV)が明文化されているか
✅ 経営者自身が、その理念を語れる状態か
✅ 社員に理念は共有され、共感されているか
✅ 日々の意思決定や評価などに、理念が活かされているか
✅ 理念は、時代や事業環境に応じて適宜見直されているか
最後に
理念は、数字といった結果とは一線を画す、“会社の芯”です。
曖昧なままにせず、自分の言葉で語れるようにする――それが、強い会社への第一歩です。
「経営理念は語れるか?」、一度自社の状況を見直してみましょう。
更なる熱量を。
税理士事務所WATT 代表税理士 井深悠人