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2026.05.25

インフレ対策に!経営者のための「コア・サテライト戦略」入門

【この記事の重要ポイント】
インフレ(物価上昇)時代において、事業資金や個人資産を「現預金」だけで保有することは、実質的な購買力の目減りリスクを伴います。
したがって、インフレ対策として運用を始める際、リスクを徹底的にコントロールする手法が「コア・サテライト戦略」です。資産の大部分を「手堅い分散運用(コア)」に置き、経営者が最も注力すべき「本業」への集中を妨げない資産形成の考え方を解説します。

「運用には興味があるが、本業の資金繰りやメンタルに悪影響が出るような大きな損失は避けたい」と考える経営者・ビジネスパーソンは少なくありません。しかし、何もしなければ資産の実質価値が下がってしまうのが、物価上昇が続く現代の経済環境です。

そこで今回は、金融庁も資産形成の基本として推奨する分散投資の考え方を応用し、法人や経営者にとって心理的負担が少なく、理にかなった運用アプローチを視覚的に分かりやすく解説します。

経営者向け:コア・サテライト戦略の資産配分イメージ
コア(長期・安定志向): 80〜90%以上
サテライト: 10%未満
■ コア(長期安定成長の土台) — 全体の8〜9割以上
【役割】 株式一辺倒ではなく、値動きの異なる資産(債券や金など)を組み合わせることで下落リスクを抑え、世界経済の成長に合わせて着実にインフレヘッジを狙う運用の土台です。
主な対象:バランス型ファンド、インデックスファンド(世界株)+国内外の債券・金(ゴールド)など
■ サテライト(攻めの資産・趣味の範囲) — 全体の0〜1割未満
【役割】 コアの堅牢な土台を維持した上で、失っても事業に影響が出ない「余剰資金」に限定し、ご自身が成長を確信する個別企業などに投資します。(※経営者の場合、ゼロでも問題ありません)
個別株式 今後の成長が期待できる企業や、事業シナジーのある企業への投資
新興国株等 高い成長性が期待できる反面、価格変動リスクが極めて高い市場

1. なぜ今、現預金以外の「運用」が必要なのか

物価が持続的に上昇するインフレ局面では、金利のつかない現金や預金の「実質的な購買力」は目減りしていきます。具体的には、額面としての100万円は変わりませんが、モノの値段が上がれば、将来その100万円で買える備品やサービスは確実に少なくなるということです。

さらに、法人の事業活動においても原材料費や人件費などのコスト増が利益を圧迫します。資産の目減りを防ぐためには、現預金を手厚く確保した上で、インフレに強いとされる「株式」や「実物資産(金など)」をバランスよくポートフォリオ(保有資産の組み合わせ)に組み込む視点が重要です。

2. 「インデックスファンド=絶対安全」という誤解

株式投資において、すべてを個別銘柄につぎ込むのはギャンブルに近い行為です。一方で、「全世界株のインデックスファンドなら安全資産だ」と誤解されることも多くありますが、株式である以上、〇〇ショックのような局面では一時的に30〜40%下落するリスクを内包しています。

そこで有効なのが、資金の役割を厳格に分けるコア・サテライト戦略です。

  • 【コア(長期安定の土台)】: 投資資金の8〜9割以上をあてます。株式だけでなく、値動きの異なる「債券」などを組み合わせて暴落時のクッションとし、日々の値動きに一喜一憂せず長期的な複利効果を狙います。
  • 【サテライト(攻め・趣味)】: 投資信託では得られない市場平均以上のリターンを狙う個別株投資などですが、経営者の場合は「ゼロ」または「ごく少額」に留めるのが鉄則です。

3. 経営者にとって最大の投資先は「自社の事業」

日々本業のビジネスに邁進されている経営者にとって、株式市場の値動きに常に気を取られるのは本末転倒です。なぜなら、最も高い投資対効果(リターン)を生み出すのは、外部の金融商品ではなく「ご自身の事業そのもの」だからです。

したがって、自動的かつ手堅くインフレ対策ができる「コア部分」を極めて厚めに設定し、相場を毎日チェックしなくても済む状態を作ることが、心理的負担の少ない健全なアプローチとなります。

まとめ

資産形成に「絶対」はありませんが、過度なリスクを排除した理にかなった戦略を持っていれば、相場の下落時にも慌てることなく運用を継続できます。まずは法人の事業継続に必要な「現預金」をしっかりと確保した上で、長期的なインフレ対策としての「コア」資産の構築について検討を始めてみてください。

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